チャイルド・ホープの田辺です。「子どもの声に耳を傾ける」とはよくいったものだなぁと感心します。今回は「声の聞こえ方」についての話。

人間の「聞こえ方」には空気を伝って鼓膜(中耳)を振動させ聴覚神経(内耳)に伝わる「気導音」と声帯などの振動が頭蓋骨を伝わり直接聴覚神経に伝わる「骨導音」の2種類があるそうです。(wikipediaより一部抜粋)

自分の声を初めとした「骨伝導」によって感じる音というのは、「気導音」に比べてはるかに「感じやすい」音らしく、特に子どものうちはそれが顕著とのことです。

コミュニケーションの場において重要なのは骨伝導と気導音の「使い分け」で、これが出来ない・苦手である子どもは比較的「話を聞けない子」であると認識されやすいらしいです。つまり、「自分が話をしている時には人の話が頭に全く入ってこない」と言うことですね。

大人の場合「自分と相手の言葉が重なってしまった時」には、聞こえた単語や文脈を拾い上げて「相手は大体こんな感じのことを話しているな」と脳内補足によって会話を成立させられるのですが、子どもにとっては同じ事をするのはかなりハードルが高いことなのだとか・・・。

つまり、「子どもに何か伝えるときには、相手が話すのを一旦止めさせて、聞く姿勢を整った状態にしてから話す」ということが重要というわけですね。

生徒(お子さん)を注意するとき、どうしても「緊急性が高い状況」なことも多く、つい焦って「してはいけないことだよ!」と伝えるばかりになってしまいがち。

「この子は今、こちらの話が耳に入っているのかな?」

一呼吸置くこの一手間が大事なのかもしれません。