チャイルド・ホープ田辺です。今回紹介するのは『ヒットマンガ』というゲーム。

 

 

 

 

 

 

 

 

ルールはほぼカルタです。絵札と読み札が1:1であり、読み手は「取り手が分かるような台詞を読みあげて」ゲームを進行させていきます。カルタと比べると「読んだカードを取ってもらえれば」読み札をポイントとして一枚もらえますが、失敗すると打ち切りカードによって-1ポイントとなります。

ルールは簡単なのですが、画像を見てもらって分かる通り、意外とこれが難しいもので、「紛らわしいカードと区別がつくように」読み上げるのは一部の生徒には特に困難です。(画像の四枚は難しいと思われるものを意図してチョイスしましたw)

実はこのゲーム、「語彙力の有無」よりも「表現力」のほうが重要です。例えば上の四枚で「大変だー!」という台詞をチョイスしたとしましょう。恐らく非常に紛らわしい状況が発生するんじゃないでしょうか(笑)他の台詞を選んだとしてもほぼ確実に似たような状況になることでしょう。「台詞による分かりやすさ」のみで伝えるのは限界があるということですね。

そのため、私はよく「このカードは別のカードと何が違うか」ということを意識させるように声掛けをしています。「左上と右上のカードの違うところは?」「左下の人はどういう気持ちなのかな?]という感じですね。

また、場合によっては声のトーンや高さ、口調などにも気を配る必要があるでしょう。右上のカードであれば少なくとも女の子なわけですから、「あたし」や「~~よ」というだけでも他三枚(左下は場合によって女の子と取れなくもないですが・・・笑)との差異がアピールできるでしょう。

他者視点に立つ、情報を正確に伝える、場面を読み取る・・・いずれも高度な能力です。ルールは分かりやすいですが、実行するには相応の発達段階が必要なので、「どの子に参加してもらうか」に注意が必要ですね。例えば「台詞を考える」は無理でも「他の子が考えた台詞から推察して取る」ができる子もいるので、チャイルド・ホープでは今のところ難易度を調整しながら取り組むことが多いです。